キャンプやアウトドアへ出かける時は、何かと荷物が大量になってしまいます。
そんな大量の荷物の中でも、調理器具を減らす方法は、多機能なグッズを使うことです。
1つで何役もこなしてくれて、かつ軽量なギアとして、「シェラカップ」をおすすめします。
キャンプ、フィッシング、トレッキングなどアウトドアで大活躍の万能アイテムです。
今回は、このシェラカップの種類をはじめ、便利な使い方や選び方をご紹介していきます。簡単な料理も作れますので、こちらも是非、参考にしてください。
シェラカップとは。。。
ファミリーキャンプの場合、車に荷物を積み込めるので、どのくらいのキャンプギアが積み込めるのか一度経験してしまえば、ある程度の予測は可能です。
でも、グループキャンプ(略してグルキャン)やファミリーキャンプ(略してファミキャン)では、大人数になると、特に調理器具類(鍋、スキレット、ケトル他)が意外とがさばって、うまく収納できずにイラッとしたことはありませんか。
また、ソロキャンプの場合でも、車ではなくバイクに荷物を積んでいくとなると、積載容量は限られるので、必要最低限のものしか持っていけません。
いかに荷物を軽く、コンパクトに積めるのかが、とても重要になってきます。
中でも、このシェラカップは、軽くて頑丈でコンパクト収納もできるとくれば、必携ギアの1つです。
大人数の場合、手っ取り早く、紙皿や紙コップを手軽に安価で購入することで事足りてしまいますが、一度しか使えない紙皿や紙コップはゴミの量を増やし、環境にもやさしくありません。
このシェラカップの活用方法は多種多様です。アウトドアを楽しみたいなら、購入してみてはいかがでしょうか。
シェラカップの起源
シェラカップの歴史は古く、1892年アメリカのサンフランシスコで創設された「シェラクラブ」という自然保護団体の会員証として配布された、ステンレス製カップが起源と言われています。
そのため、シェラカップと呼ばれているのです。
後に会のスタイルが変わり、このカップを販売して売上の一部がクラブに寄附金として充当され、それを自然保護に役立てるようになりました。
いずれにしろシェラカップを持っているということは、自然保護に関心のある人という目印になったのです。
出典:https://sports.treasure-f.com/
ロッキーカップ
1984年に、シェラカップの容量に不満を持つバックパッカーが1パイント(米国US473ml、英国UK568ml)の水が入るロッキーカップを開発しました。以後、山好きの定番品として定着しました。
今では、シェラカップとロッキーカップをひと括りに“シェラカップ”と呼ぶようになり、アウトドア界の公用語として浸透しています。と同時に、今では数多くのブランドが独自に“シェラカップ”を製作しています。
出典:https://sports.treasure-f.com/
※「パイント」とは、アメリカやイギリスを中心に使用されているヤード・ポンド法の、体積の単位です。アメリカとイギリスでは異なる値になっています。
同じ単位ですが、アメリカでは350mlの缶ビールより少し多めで、イギリスでは500mlの缶ビールより少し多め、というイメージです。イギリスの方がお得感ありますね。
※ロッキーカップとは、シェラカップの大きい版で寸胴形状で深型です。容量は480ml前後です。クッカーのように調理がしやすく、また底部が広いので安定感があるのも特徴です。
基本的な使い方はシェラカップと同じです。直接火にかけられるので調理OKです。
器としても、軽量カップとしても使えます。スタッキングしてコンパクトに収納できるのもキャンプ向きといえます。
ステンレス製カップの原点です。プラスチックと違って火にかけられ、頑丈で長く使えるのも魅力です。
いまでは、手に入らないカップで、オークションや中古販売店では高値で販売されています。
シェラカップ
シェラカップとは、主にステンレスやチタンなどの金属製のもので、持ち手が付いたカップです。金属製のため頑丈なので、落としても割れる心配はありません。
また、ステンレス製は直火対応可能なものもあり、湯を沸かしたり、焼く、煮ることも可能な万能なアイテムです。
料理の器やドリンク用カップとして、多用途に利用できます。持ち手があるので使いやすく設計されています。
モノ自体が軽いだけではなく、コンパクトに収納(複数ある場合、スタッキングが可能)することもできます。
そのため、ファミリーキャンプはもちろんのこと、ソロキャンプやグループキャンプに至る多くのキャンパーやアウトドア好きに愛用されています。
ただし、実際にこのシェラカップを使ったことがない人にとっては、「どのように使ったらよいのか、分からない」という方もいるのと思います。
そんな方のために、シェラカップの基礎から利用方法までお伝えしていきます。
シェラカップの種類
シェラカップには、どんな種類があるのか、それぞれの素材別に特徴や購入金額も調べてみました。
キャンプ用のギアとしては、初心者でも比較的購入しやすい金額です。
用途に合わせて好きなカップを選んで、アウトドアへ持っていきましょう!
素 材 | 耐久性 | 価 格 | 人気度 |
ステンレス製 | ◎ | ◎ | ◎ |
チタン製 | ◎ | △ | ◎ |
アルミ製 | 〇 | △ | 〇 |
樹脂製 | △ | ◎ | △ |
種類
【ステンレス製】
シェラカップの原点。プラスチックと違って火にかけられるし、丈夫でガシガシ使えるのも魅力だ。熱が伝わらないように二又に分かれたハンドルも、象徴的なデザイン。
参考価格:1,000円~2,000円
【チタン製】
ステンレスよりも軽量で、耐久性も高く、一番人気のモノです。
しかし、ステンレス製よりも熱伝導率が低いことから、調理には時間がかかります。熱くなりにくいので、口をつけやすく、中が冷めにくいという特徴があります。
猫舌の私は、キャンプに出かける際には、チタン製カップは必携アイテムの1つです。
参考価格:2,000円~3,000円
【アルミ製】
アルミ製のシェラカップは、熱伝導率が高いため、ムラなく熱を伝えられることから、とにかく早く温めたい場合には、おすすめの商品です。特に炊飯する時には、こちらは人気があります。
参考価格:2,000円~3,000円
【樹脂製】
このシェラカップは、軽くてカラーバリエーションがとても豊富です。価格もステンレス製より安く、チタン製のように軽いので、手軽に好きなカラーを複数そろえられます。
キャンプ場に持っていくと、彩りが出て楽しく演出してくれるアイテムにもなります。
ただし、加熱はできないので、注意してください。主にサラダなどのお皿の代わりとして利用したい商品です。
参考価格:1,000円前後
出典:https://www.uniflame.co.jp/
アウトドア、キャンプでの活用方法
多くのシェラカップは、直火で使うことができるので調理の際にも役に立ちます。
「煮る」「焼く」「お湯を沸かす」などアウトドアの調理工程は、ほぼこなせます。
だから、わざわざフライパンや鍋を持っていかなくても調理したりすることができます。
また、シェラカップには目盛りが付いているものがあります。
これがあると計量カップの役目も果たしてくれるので、調理をする際、とても重宝します。
一方、お皿やコップの代用として様々な利用方法があります。
・料理皿
・サラダ用のお皿
・飲料用のコップ
・スープ用カップ
・おつまみ入れカップ
シェラカップには、持ち手が付いているので、カップや取り皿として使うことができます。
例えば、グループキャンプのように大人数では、紙コップや紙皿を使うケースをよく見かけます。
でも、このシェラカップを全員が使えば、ゴミの削減につながります。
また、シェラカップで調理した食べ物は、別の容器に移さなくても、そのままテーブルに置いてしまえば、お皿の代わりにもなり、洗い物の数を減らすことが可能です。
近年、キャンプ場には、冬場でなくても給湯器を設置した洗い場がかなり増えました。
特に寒くなる季節には、冷たい水しか使えない洗い場では、食器洗いはつらいものがあります。洗い物は少ないほど助かります。
シェラカップで料理を作ってみよう!
万能器具のシェラカップですが、調理器具として利用した場合、以下の料理を作ってみました。あなたも是非チャレンジしてみてください。
ごはんを炊く
シェラカップでごはんを炊く時は、必ず、目盛り付きのステンレス製のものを使うと便利です。カップ容量は大小あれど、0.5合くらいを目途にトライしてみるとよいでしょう。
水は100mlを入れて、1時間程度水を吸わせてあげましょう。ここで吸水させておかないと、お米が硬くなってしまうので、注意してください。
※写真は炊き上がったお米に「さんまの蒲焼(缶詰)」を投入したものです!
今回は、シングルバーナーを使用した場合の手順です。
1.火にかけるのは、15分程度を目安にしましょう。
2.まず、弱火にして蓋をしたら3分程度で沸騰してきて、吹きこぼれてきます。
吹きこぼれないよう火加減を調整し、とろ火にして残り時間を待ちます。
3.火にかけてから10分経過したら、中身をちっと確認。さらに2~3分程待ってパチパチと音がしたら炊き上がった合図です。すぐに火を止めましょう。
4.次に、蓋を開けずにタオルに包んで15分程蒸らしてください。この蒸らし作業が大事なポイントです。(メスティンを使ったお米の炊き方でも同様です。)
5.蒸らし終えて蓋を開ければ、シェラカップで炊いたおいしいお米の完成です!
チーズフォンデュ
【材 料】カマンベールチーズ1個 お好みの具材(ウインナー、かぼちゃ、にんじん) 生クリーム少々 ・お好みで白ワイン ※生クリームや白ワインがなくてもOK
【作り方】
1.アルミホイルに丸ごとカマンベールを包みます。 このようにすれば、焦げつかずに後片付けも楽です。
2.シェラカップに1のカマンベールを入れて、別のシェラカップで蓋をします。
3.必ず弱火にして8分程待ちます。火が強いとカップが焦げついてしまいます。気をつけてやってみてください。
4.8分程経ったら、蓋を開けてみて、アルミホイルをとってチーズがトロトロになっているか確認してください。ここで追いチーズ(ミックスチーズ)に生クリームや白ワインを加えて、とろ火で2分程度加熱しましょう。
5.まろやかになったチーズフォンデュの完成です!ビールのお供に最適ですよ!
アヒージョ
アヒージョとは、スペイン語で「にんにくで風味のソース」を意味し、にんにくとオリーブオイルで野菜、魚介類を煮込んだ料理のことです。
※自宅のコンロでシェラカップを使ったアヒージョを作ってみました!
【材 料】むきエビ、マッシュルーム、ブロッコリー、ニンニク、鷹の爪、バゲット、塩、オリーブオイル
【作り方】
1.まず食材をカットします。マッシュルームとブロッコリーは、食べやすい大きさにカットします。ニンニクは皮をむいて、鷹の爪も種を取り除いて、それぞれ小口切りにします。
2.シェラカップにたっぷりとオリーブオイルを入れます。にんにくと鷹の爪を入れて焦がさないように香りづけを行いましょう。
3.香りがオイルに移ったら、具材(むきエビ、マッシュルーム、ブロッコリー)を入れてさらに加熱します。油ハネするので、具材はきちんと水気を切ってからカップに投入することをおすすめします。
4.エビに火が通ったら火を止めて、塩で味を調整すれば、出来上がりです!
まとめ
シェラカップは、持ち手が付いた金属製のカップです。頑丈なので、落としても割れる心配はありません。
値段もリーズナブルで軽量コンパクト!複数持っていても、スタッキングできて、荷物の軽減やゴミの削減にもつながります。
ステンレス製は直火対応可能なものもあり、湯を沸かしたり、焼く、煮ることも可能な万能アイテムです。
料理の器やドリンク用のコップなど多用途に利用できます。あなたの使い方で楽しいアウトドアライフを過ごしてみてください。