バイクを手放す時、「下取り」か「買取り」のどちらかの選択があります。
あなたの想定金額以上の高額で買い取ってくれる業者さんがいれば、売却の決断をする方が多いのが実情です。
実際、高額提示をしてくれるのは、ズバリ「買取専門店」です!
そんな、愛車のバイクを売却する時、下取りとの比較、買取査定の注意点や、事前の心構えなどご紹介していきます。
買取りについて徹底解説
「買取り」とは、所有するバイクを中古バイクの買取専門店が買い取るシステムのことです。
「下取り」とは、バイク販売店がバイクを買取り、その買取り金額を新車バイクの購入代金より相殺するシステムのことです。
新車でバイクを購入すると、当初はテンション高めで乗る回数も増えて、楽しいバイクライフを過ごせます。
でも、乗らない時期(夏季7~8月、冬季12月~2月)を起点にして、徐々に乗る機会が減少してくる方も多いと思います。
この起点を境にして時間が経過すると、暑いとか寒いとか自分自身に対して理由づけしてくるようになると、少しずつ愛車を手放したくなる気持ちが湧いてきます。
バイクを手放す際、まず思い浮かべるのは、「自分のバイクがいくらで売れるのか?」ということでしょう。
まずは、バイク買取りのハウツーをご説明します。所有のバイクを手放そうかどうか悩んでいる方や検討している方には、必見です!
買取り店の特色
バイク買取りについては、店舗により形態が違ってきます。
そこで、大手バイク販売店「レッドバロン」と大手買取専門店「バイク王」を例に店舗の特色をご紹介します。
店舗名 | 査定方法等 |
レッドバロン | 基本は各店舗へ持込 但し無料査定も実施 他委託販売あり |
バイク王 | 全国出張買取&高額査定 |
レッドバロン
【URL】 https://www.redbaron.co.jp/
【画像:レッドバロン幕張店】
これまでは、バイクを店舗へ直接持ち込んで査定をしてもらうことが同店の特徴でした。
しかし、突如「バイク王」という当時は無名の買取専門店のメディア戦略により、下取りから買取りへとバイクユーザーの認識が大きく変化しました。
そこで、同店もダイレクト買取(出張引き上げ無料)を始めました。
販売からアフターサービスまで全店直営でカバーしている歴史ある安心な販売店です。
バイク王
【URL】 https://www.8190.jp/
【画像:バイク王草加店】
バイク買取利用率ナンバーワンを掲げ、テレビCMでも芸能人を起用して、「GO!バイク王♬」というフレーズが世間に定着した感があります。
買取店専業というイメージがありますが、バイクの販売や中古パーツ販売やレンタルバイクなど幅広く展開しています。
近年では、スマホアプリの「LINE」を使ったオンライン査定なども実施しています。
これは、フォームに名前、住所、連絡先を入力し、バイク写真4枚(左右車体全体+メーター周り<走行距離表示>3枚)+車検証(車台番号がわかるように1枚)をLINEで送信すると、あくまでも目安の金額が送られてきます。
色(カラー)も査定額に影響するのか?!
昔から人気のある車体の色は、「黒」と「白」の2色です。
自動車も車体の色によって査定額が変わります。バイクも同様に人気色によって査定額は当然変わってきます。
バイクを新車購入する時は、色の違いで販売価格が変わることはほとんどありません。(限定モデルや特別色を除く)
しかし、「下取り」や「買取り」に出す時には、色の違いによって、査定額が異なるので、注意が必要です。中には数十万円差がつくケースもあります。
バイクでも車でも購入の際は、売却を優先して、好きな色をあきらめて買う人はあまりいないと思います。
儲かっている会社経営者の税金対策として、高級車を色を問わず購入するケースは別です。
せっかく高額なバイクを購入するなら、好きな色にこだわらないと、乗っていて楽しくありません。あとで絶対に後悔することになるので、慎重に色を選ぶようにしてください。
色によって査定額の違いはありますが、あまり売却のことを意識しない方がよいです。
リセールバリューを気にする方は、人気色だけを考えて購入するとよいでしょう。
原付バイクは、年式より走行距離の少ない方が査定がよい
原付バイクを査定してもらうと、走行距離が多い車両は、確かに査定金額は低いです。
出典:https://www.yamaha-motor.co.jp/
さらに年式が古かったりすると、値が付かずに無料で引き取られることもあります。
もちろん、年式が新しくて低走行車であれば、想定以上の査定額となる確率は高くなります。
逆に、事故車両、水没や火災などで燃えた車両、エンジンが壊れて使えない車両、自家塗装(自らスプレー等で塗装)車両、外装の大きな割れや、剥がれた車両、サビついた車両などは引き取りできない場合があります。ご注意ください。
バイクショップで特選中古車のプレートを掲げた原付バイクを見かけると、たまに掘り出し車両に出くわすことがあります。
わざわざ新車を購入しなくても、賢く購入したい方は、バイクショップをこまめにチェックするか、ショップスタッフへ希望車両の要望を伝えておくと、連絡をくれます。
高く売れるバイクと高く売れないバイクを認識しておく
バイクを売却するときに高額で買取りできるバイクとそうでないバイクには決定的な違いがあります。
その違いに気づかずに安値でバイクを手放してしまう人も多くいます。
ポイントは3点あります。あなたの所有バイクと照らし合わせて確認しておいてください。
①バイクの状態
傷やサビがあったり歪みがひどい場合、査定額はマイナスになってしまいます。
年式や走行距離も重要です。
プレミアがつくような古い年式のバイクは別として、状態のよくない車両も多く、高額での買取りは望めません。
走行距離の長いバイクは、各パーツの劣化が進んでいるものと判断されてしまいますので、高額査定は難しくなります。
②流通台数
流通台数が少なくて人気のあるバイクは当然、買取金額が高くなる傾向にあります。
反対に、流通台数が多く、人気の薄いバイクは、望んでいるほど買取金額が上がらないケースが多いです。
これは、バイク市場の原理に左右されてしまうので、気にしてもしょうがないです。
③バイク販売店のニーズ
所有しているバイクと、バイク販売店が欲しいバイクが一致していれば、想定以上の高値で買取りをしてくれるはずです。
バイク販売店は基本的に、買取りしたバイクを以下のどちらかの方法で売りさばきます。
・そのまま業者間オークションへ出品する
・自社で修理・メンテナンスを行い、店頭販売する
この「バイク販売店のニーズ」に大きく関係してくるのは、2つ目の方法を主に採用しているバイク販売店です。
店頭販売をメインにしているバイク店にとって、在庫はとても大きなリスクです。
なぜなら、売れ残ってしまったバイクの価値は徐々に下がっていき、販売価格が仕入価格を下回ってしまうと、赤字になってしまうからです。
そのため販売店としても、売れ残りのリスクがあるバイクに関しては、買取金額を慎重にならざるをえないのが実情です。
①バイクの状態と②流通台数については、どうしようもありません。③バイク販売店のニーズについては販売店側の形態を知っておくと、所有バイクを少しでも高く買い取ってもらうためには、下取り依頼するか、買取り店に査定してもらうか、よく検討してみましょう。
査定前の準備
バイク査定前には、以下の書類等を準備する必要があります。
・車検証(小型二輪251cc以上)
・届出済証(軽二輪126cc~250cc)
・原付の場合は登録証
・自賠責保険証書
・印鑑 ※未成年の場合は保護者同伴
・免許証
下取りと買取りではどっちが得なのか?!
所有バイクを「下取り」に出すだけでは、損をします。
でも、「下取り」にもデメリットだけではなくメリットはあります。
「買取り」も同様にメリットとデメリットはあります。
下取りと買取りのメリットとデメリットについて要約してみました。
メリット | デメリット | |
下取り | 所有バイクの買取額を新車代金に充当できるので、購入時の出費負担を抑えられる。 | 他社製バイク、車検切れ、状態の悪い場合は査定額が付かないこともある。 |
買取り | 買取価格の相場に照らし合わせて適正額を算出。レア車や売れ筋の人気車種は高価買取りの確率が高い。 | 傷やサビ、経年品のマイナス要素、人気のない車種 |
現在乗っているバイクと同じメーカーのバイクを購入予定であれば、ホンダ車であれば、ホンダドリーム、ヤマハであれば、YSP(YAMAHA MOTORCYCLE SPORTS PLAZA)のように、バイクメーカー系列の専門店に下取りに出すことも検討していいと思います。
一方、今乗っているバイクと違うメーカーのバイクを購入したい場合はどうすれば良いのでしょうか?
そういう場合には、絶対に「下取りに出さない」ということが鉄則です。
なぜならば、自社メーカー以外のバイクを展示することができません。また、下取りに出した場合の金額は、買取り店に比べると安くなる傾向があるからです。
多くのメーカーのバイクを取扱う「レッドバロン」他に行って、査定の相談をしてみるのもひとつの方法です。
また、同時に買取業者さんへ連絡をして、査定をしてもらうのもよいです。
バイク買取業者に買取をしてもらい、別の販売店でバイクを購入するか、もしくはバイク買取業者でバイクを乗り換えることが賢いやり方です。
高額査定を望むなら、一括査定サイトを利用しよう!
バイクはどこの販売店で売却しても査定金額は同一ではありません。
買い取られたバイクは店頭販売の他、バイク専門のオークション、または他の業者へ転売するといった方法があります。
販売ルートに強みがある場合は高額の買取りは期待できる可能性があります。
転売等中心の業者の場合、市場相場以下の金額で査定額を提示することがあります。
だから、業者を先に選んで査定の依頼する前に、バイク買取一括査定サイトを利用して複数業者に査定を依頼してみることをおすすめします。
そこで、各社の査定士が提示した査定額を比較検討してみましょう。
一括査定して、所有するバイクの現在の査定金額がおおまかに把握できます。
私が所有しているバイク【ハーレーダビッドソンFLSTF2003年製】をネットで買取査定してみた結果は以下のとおりです。
【バイク館SOX】https://bs-sox.com/kaitori
※親会社はカー用品ショップでお馴染みで東証1部上場の「イエローハット」です。
中間マージンがかからず、買い取ったバイクを自社工場で整備して販売する力がある。
カスタム車両よりも純正(ノーマル)に近い方が買取査定額がよいらしく、こちらでは残念ながら断念しました。
【バイクBOON】https://www.kaitori-do.com/
【特徴】旧車・希少車、ハーレーダビッドソン、大型車を得意としてます。
今回の査定でオンライン上では、一番の高額査定です。
しかしながら、無料出張買取の電話でバイクの状態(カスタム)や他社の査定額を伝えるとオンライン上の平均価格よりも下回るものでした。
【バイクワン】 https://www.bikeone.jp/
【特徴】ネットでのオンライン自動査定が有名。店頭での買取りは行っていません。
無料出張買取で査定を依頼したところ、オンライン上の上限買取価格を上回る査定金額の提示を受けました。さらに純正部品以外の外部パーツも引き取ってもらい、若干の上乗せ金額はありました。
ただし、あまり多くの業者へ査定依頼を出すことは避けましょう。
なぜならば、査定士は即決買取を希望しています。
複数業者に依頼したとしても、査定額の差はあまりないようです。査定の依頼は2~3社程度に絞って検討してみることをおすすめします。
知人が2002年式ハーレーダビッドソンのワイドグライドを複数の買取業者で査定してもらった結果、買取提示金額の最高額は50万円でした。
室内保管で状態もよく、人気ブランドのパーツでカスタムを施していたにもかかわらず、予想金額より低かったため、売却を断念し乗り続けることにしました。
買取店にも得意なジャンルがあるので事前確認は必須!
バイク買取業者には、メーカーであったり、排気量であったり、車種であったり、ジャンルによって得意不得意があるものです。
ユーザーのバイクが、そのジャンルに得意な業者であれば、高額査定は期待できる確率が当然高くなります。
一方、得意なジャンルでない業者の場合、予想以上に低い査定金額を提示される可能性もあります。
例えば、ホンダドリームであればホンダのバイク、YSPであればヤマハのバイクが得意ということは言うまでもありません。
また、原付バイク専門に取り扱っている業者もいれば、外国車専門の業者もいます。
結論として、バイク査定会社の得意とするジャンル(分野)に強いチャンネル(流通網)を持っている業者を把握しておくと、高額査定を望める可能性は高くなります。
査定額をUPするには、直接査定人と交渉してみよう!
実際にバイク査定を業者へ依頼する際には、1日で複数業者(2~3社)に来てもらうことをおすすめします。
同日に同条件で査定することで公平性が生まれます。
中古バイク市場は、日程を変えて見積もりを依頼したとしても、日を追うごとに相場は徐々に下がっていきます。必ず同日に依頼を申し込むようにしましょう。
査定人と直接交渉する際、必ず業者の査定額を見てから、交渉に入るとスムーズに進みます。
でも、初めから、高い査定金額を希望するような発言は我慢してください。
買取業者側も1円でも高く売りたいというバイク所有者の気持ちは十分理解しています。
査定終了後の交渉の中で伝えるようにしましょう。
また、メンテナンス手帳等を提示することでバイク本体や信頼度も高まり、交渉がスムーズに進む材料になります。かと言って、査定金額がUPするかどうかは分かりません。
バイクの状態や現在の市場のニーズによって買取りできる金額が変わってしまいます。業者の査定理由も考慮の上、直接交渉することで円満で納得のいく査定額を導き出すことは、実は一番近道ではないかと思います。
妥協せずに高額査定を勝ち取るためには、「時間」と「手間」はかかります。
まとめ
所有しているバイクを売却するには、「下取り」と「買取り」というシステムがあります。
1円でも高く買い取ってもらいたいなら、「買取り」一択しかありません。
一括査定で所有しているバイクの買取価格を調査把握して、所有バイクのジャンルを得意とする業者2~3社に連絡をします。
また、同日に同条件で現車を査定依頼し、納得のいく金額提示をしてもらったら、早めに決断するようにしましょう。